「瞑想とストレス 前編」の続きです。
どうしても母+認知症に関わるところを避けて通れなかった前編ですが、今回はあくまでも瞑想中心で書いてみたいと思います。
ブームのように沸き上がった、マインドフルネスへの関心。Googleが、とか、子どもの成績が、という話題が先行する形で広く伝えられていた気もしますし、併せて、禅とスティーブ・ジョブズ、などのエピソードも流れ、一斉に関連書籍が出版、私も何冊か読んだり、CDブックなども買い求め色々試した口です。
その後一定期間が経過、状況はだいぶ沈静化したように見えますが、あのブームを契機に、日常的にとまでは行かずとも、瞑想/マインドフルネスを身近に感じるようになった方も多くおられるのではと思います。実は私も、その口です。
あれから、ヨガ、一部の仏教者、医学者、カウンセラー等多方面の関係者含め様々なセミナーも開催されてきたようです。因みに私は参加しなかった口です。
皆さんは、瞑想と聞いてどんな情景が浮かびますか?
もしかすると、こんな→感じでしょうか?
日本人が瞑想と聞くとまず思い浮かべるのは座禅/坐禅、というのが一般的。そのせいか当時は各寺院の座禅/坐禅会に集う人が増えたとか。
(もしかすると、このブームは巷の寺院にひとつの契機/光明をもたらすかも、と当時は思ったりもしましたが、そうでもなかったようです。目指すところが違う、意味が違う、とその道の方々が説かれていますが、それは仏教界側から眺めた話。)
では、座禅/坐禅と聞いて思い浮かぶのは? 私なら、結跏趺坐(両足を組む姿勢↑)、警策(パシーンと肩を打たれるあれ)でしょうか。
そんなこともあってか、マインドフルネス瞑想と聞き、私が最初に興味をもったのは、どういう姿勢で、どういう手順で、という形の部分でした。そう、例によって、形から入ってしまった私です。
ところが、書籍に”マインドフルネス”とあっても、著者の立ち位置、ヨガ、仏教界、学者、医学、等々で全く、もしくは、微妙に内容が異なっています。
ある程度共通のものが示されないと、形/姿勢から入ろうとする”迷える子羊たち”は戸惑うばかり。
呼吸然り、心の中で「吸ってー吐いて」と繰り返す、「いち、にー、いち、にー」と繰り返す、いや呼吸に合わせ一から十まで数えそれを繰り返す、いや、頭のてっぺんから足のつま先まで、部分部分に意識を集中させ徐々に移動してゆくボディスキャンを、等々。
姿勢然り、ある方は結跏趺坐or半跏趺坐、あぐら、椅子、カウチ、手のひらをどうするか から目は開けているのか、に至るまで、紹介されている事が違います。
結局、私は、(こんな風に→)椅子、カウチ、ベッドの縁などに腰掛けて行っています。(画像出処)
その道の方からお叱り受ける事覚悟で申しますと、結局のところ姿勢は自由でいいのだと思います。じゃぁ逆立ちでも、ということではなく、あなたにとって楽な姿勢で。
それならテキトーにごろごろしながらポテチでも頬張り、でもなく、そこはあくまでも呼吸を深く行うにその妨げにならないように、が望ましいのでしょう。
呼吸とともにどのように数を、とか、ボディスキャンは?、とかも自由でいいと思うのです、あなたの一番楽/自然な形で。
何かBGM音(自然音やヒーリング的なもの等)を流す流さない、香・アロマを炊く炊かない、誘導/誘いのあるなしも、すべては自由なのだと思います。
そしてそれを何分行うのかも自由。
マインドフルネス瞑想はメンタル面のトレーニング、と言われます。その意味からすれば、毎日、ほぼ決まったタイミングで、ごく短い時間から徐々に長く積み重ねていく、のが理想なのでしょう。
でも、それができなければ、空き時間で、個々に応じた適当な長さで、1分でも、3分でも、10分でも、いいのです。大抵の場合、30分ぐらいまでではないのかなぁ、と私は根拠もなく思っています。
それが、分単位でなく時間単位で行っている、行える方はもう別格の方々、というのが私の理解です。
どのような環境で行うかは自由と書きました。実は私も試しはしたのです。この曲を聴くとチャクラが開く、とか、このアロマがいい(余談ですが、認知症患者にはローズマリー、ラベンダー+柑橘系がいいらしい-芳香療法)、誘い/誘導、それぞれを。
でも、私が最も集中できるのは、タイマー以外何も無いこと、そこに行き着きました。(行き着いた、と言っても、ゴールに来た、と言う意味ではありません。現時点まで来た、という意。)
瞑想開始(タイマーON)→瞑想→終了時間を知らせる合図(=瞑想終了)
準備するものはタイマーだけ。それで十分と今は思っています。
スマホ用アプリも色々なものがあり、それも自由。私も、過去、無料のものをいくつか試してみました。
海外でマインドフルネス・アプリ、というと多分Calm、HeadSpace、Insight Timerの三つで、日本でも利用可能ではあります。
Calmは、未登録でもタイマー部分が無料で使えヘルスキットとの連携もできるようですが、Insight Timerは登録しないと先へ進めないようです。以前は、未登録でも使える部分が両アプリともあったので、また何かのキャンペーンで仕様が変わる場面があるかもしれません。
HeadSpaceは、少々まだるこしいので私的には合わずほとんどいじらず当時は即削除。お試し、もできず、まず登録を求められる点も、変わらず現在に至っているようです。
国産アプリで、当初使い続けていたのは、ヨガスタジオLavaによるMeisoonなるアプリ。
当初はバックグランドでは動かなかったり、ヘルスキットとの連携ができなかったり、問題ありましたが、その後順次対応。無料で使える部分もあり、連続して使い続けるとポイントがたまりランクアップ、ご褒美?に有料部分の瞑想プログラムが1回分使用無料になる、という特典システムが特徴(最高ランクまで上がってしまうと以後ご褒美はありません。最終的に、タイマー部分しか使わなくなったことで、今はスマホの隅で眠っています。)
iPhone+Apple Watchならば、純正の呼吸アプリも使えます。基本、タイマー機能だけですが、今の私には一番使い勝手がいいです。空いた時間にWatchの画面をタッチすればアプリが起動しますので、即始めることができます。
各瞑想アプリへのリンク(iTunes)を入れておきますが、Androidにも同じアプリがありますので気になった方は検索してみて下さい。
記憶に残った「マインドフルネス」本
当初は、色々な関連本、CDブックも購入しましたが、各本各様のアプローチがあるので色々読み始めるとかえって戸惑ってしまう事があるかもしれません。
そもそもマインドフルネスとは何?、とか、サマタ、ヴィバッサナーとか、もっと深く知りたい、という欲求も本によってはしっかり満たしてくれると思います。
ただ私は、寧ろそういったところと距離を置いた「マインドフルネス」本が、自分には一番合っているようです。
✔マインドフルネス ストレス低減法 - J.カバットジン
マインドフルネスの原点本。
✔マインドフルネス - バンテ・グナラタナ
ヴィバッサナー瞑想本。
✔呼吸による癒し - 実践ヴィバッサナー瞑想 - ラリー・ローゼンバーグ
ヴィバッサナー瞑想本。
✔今日からはじめるマインドフルネス:心と身体を調える8週間プログラム
こんな本あんな本と次から次へ買ってはみるものの、なかなか相性の合いそうなものに巡り会うことができなかった私が、ああ、これだよな、読みたかったのは、と落ち着いた本がこれです。
マインドフルネスがメンタルのトレーニングならば、どのようにトレーニングをすすめていくのか、そこの部分がいちばん充実していた本でした。