そんな理由で泊まるには場違いなシティホテル。
落ち着いたレストランも専用ビジネスルームにも、立ち寄る事はない。
以前利用していたビジネスホテルはとうの昔に潰れている。
クリニックの最寄駅側にあり便利だったのに。
観光客を呼ぶには逆に立地条件が悪かったということか。
コロナ禍真っ只中だった昨年、やむなく見送った内視鏡検査。
都県またがっての移動だけに、今年もスルーする、にはいささか抵抗があった。
コロナ禍もここまで続くと他のリスクが気になってくる。
内視鏡検査前日には指示された内容の食品しか口にできない。
簡易的に済ませる「検査食」なるレトルト食品セットも存在。
検査日前日はそれで済ませるというのが常だった。
が、今回は2日前から検査食に切り替え備えることにした。
内視鏡検査も慣れてくると多少勝手もわかってくる。
企てた?ごとく至極「快腸」な状態で胸張って?検査に臨む。
検査衣に着替えストレッチャーに横たわったまま順番待ち。
時が来ると看護師さんたちが登場「それでは参ります」とストレッチャーごと施術室へ短距離ドライブ
「はい、ここを右に曲がりまあ〜す」
結構なスピードのせいか曲がり角で体にGがかかる。
先生の顔が覗く
はい、真坂さんよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
昨年は・・・検査されていないのですね。
はい、したかったのですが・・・ああいう状況だったので・・・
そうですね、当院でも昨年は検査を受ける方が激減しました。
そうですか。今年は是非検査をしておきたいな、と思いまして・・・
そうですね、ではしっかり見ていきますのでね。
点滴に含まれた薬剤のせいか、ぼーっとしている間に胃の検査が終わり、いよいよ大腸へ。
早速一つ見つかったようだ。
ストレッチャーの上で横向きになっている私の目先、前方1メートルほど前に大きなスクリーンがありそこに内部の様子が映し出されている。
これは、ちょっと大きいのがありますね
確かに大きい、細長い、
これは大きいですね・・・
検査・施術自体にかかる時間は短い
すぐに施術室を出て、元の場所に戻る。所望した栄養剤の点滴を打ってもらいながらしばし休息。
服に着替え、待合室に移動。
程なくして呼び出しがかかり問診室へ。
このクリニックは「完全分業制」。
結果説明をする先生、内視鏡施術を実際に行った先生は全く別。
写真付きの胃、大腸の検査結果を手渡され、説明を受ける。
切除したポリープは病理検査に回しますので、次回来院いただいた際に結果を説明します。
一部切除できなかったポリープがあるようですね・・・こちらなどはかなり大きいですね。
まぁ、一見見たところ良性のようにも見えますが検査の必要がありますね・・・いずれにしましても入院しての切除となります。
にゅ、入院ですか? と、言いますと?
紹介状を書きますので、そちらの病院に入院しての切除となります。
どのくらいの入院になるのでしょうか?
通常は一泊して切除、という形になると思います。
どちらの病院に紹介状を書くか、ですが・・・・
真坂さんは、xxの方ですね・・・xxにある病院ですと・・・・う〜ん・・・どうしましょうかね。
こちらでは、このような場合どちらへ紹介されることが多いのでしょう?
yy病院でしょうか。
はい、通常、yy病院が多いと思います。
向こう横の看護師さんが口を添える。
(通常紹介先の病院の方が何かとスムーズなんだろうな・・・)
それでは、yy病院の方へお願いします。
わかりました。これから紹介状を準備しますので待合室でお待ちください。
待合室に戻り早速yy病院を検索。
どうやらこの地域の中核総合病院のようだ。救急医療、ICU、がん支援センター併設、とぞろぞろ出てくる。
受付で紹介状を受け取り、次回の予約をとり、クリニックを後にした。
休み明け早速、yy病院の予約センターに電話をかけてみる。
こちらはyy病院です。
只今大変混み合っております。しばらく経ってからお掛け直しいただくか〜
と自動音声が流れる。
運び込まれる救急患者以外は、予約制なのだから、
予約センターに繋がらない、というのも仕方のないところか。
十数回あの自動音声を拝聴した後、「生の声」にたどり着く。
受診したクリニック、疾病内容、紹介状宛名など伝えると、しばしそのまま待つよう促される。
お待たせしました。
こちらの診療科、予約が大変混み合っておりまして、申し訳ありませんが最短でx日のy時になります。
すみませんが、その日は都合がつきそうにないので、z日はどうでしょうか?
z日ですか・・・朝一番でもよろしいですか?
はい、大丈夫です。
お待ちください・・・
はい、それでは、z日朝w時で予約をお取りいたします。当院で受診されるのは初めてと伺いましたので、30分ほど早めに総合受付の方へお願いします。
z日は医師と面談・問診、そしてその場で入院日等のお話になると思いますので、ご自身のスケジュール等わかるものを準備の上ご来院ください。
お大事になさってください。
ありがとうございました。よろしくお願いします。
当たったな。
そう思った。
宝くじならよかったのに・・・。
気づかぬところでストレスがたまっていたのが影響したのか・・・このコロナ禍で?
そういや、ここのところ神棚の榊の枯れ始めるのが早かった、
などとあれ頃とりとめもなく空想したところで何の意味もない。
流れに任せるしかない、まさに神のみぞ知るだ。
いやいや、まさに、リスクはコロナだけじゃない、いや、なかった。
初回の受診までに2週間・・・となると入院は早くて10月末かもしれない。
自称プチ健康オタク、食べ物には大分制限をかけている・・・
あと何ができる?
コロナ禍で頭打ちの運動量か?
行き着くところは、やはり、定期的な検査か・・・。
Q8 大腸がんの予防法はありますか?
大腸がんを完全に防ぐ方法はありませんが、発生リスクを高めてしまう危険因子や、反対に発生リスクを下げる予防因子を知っておくことは大切です。