それ 認知症かも

認知力の衰えを頑なに否定する年老いた母。それを反面教師に自らのこれからを考える息子。

布石 @包括支援センター

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秋雨らしからぬ雨が、それらしく小降りになった頃、包括支援センターに到着。約束の数分前だった。

担当の方が急用で不在、代わりの方が応対して下さった。

別の方ということもあり、1ヶ月ほど前包括さんへ電話を入れたところの状況説明から話し始める。

 

f:id:masakahontoni:20180823154054p:plain母は、以前より認知能力の衰えがあり、骨折で入院し退院後すぐ、物忘れ外来受診を説得、なんとか初診にはこぎ着けたのですが、以後頑なに受診を拒み、現在まで至っています。

お聞き及びかと思いますが、1ヶ月ほど前の救急車騒ぎ、結局は逆流性食堂炎でしたが、その際も、あまりに気が動転し自制心も働かず冷静な状況把握もできず、結局あのような事態になりました。ここにその時の音声を録音したものがありますので聞いて下さい。

 

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なるほど。

 

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認知症ケアパスなるサービスもあると自治体のサイトで知り、それをクッションにしてでもきちんと受診する術はないかと、あの時はこちらへお電話した次第です。

そういうことだったら、まずはセンターが入ることで、どのような状態なのか見守りを始めてみましょう、ということになり、これまで介護サービスを受けるのも拒否していた母の反応を考え、偶然実家で会うような形をとって頂き、最初の面談をすませることが出来、御陰様で通所サービスを受けるところまでこぎ着けました。

ただ、巡り合わせが悪く、せっかく早々に9月から始めたのに初回は台風、2回目は出席、3回目腹痛で欠席、本日4回目ですが、雨が降り出したので難しいかもしれません。

結局、家に引きこもっている状態が続いており、お彼岸という事で帰省し母の様子をみると、前回に比べ、症状が進行したように見えます。

 

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そうですか、今日お母様が教室に出席できたかは状況含め後で担当者と連絡を取ってみます。

真坂さんのご実家は幸い教室の開催されている場所に近いということもあり、同じ場所で別に高齢者対象の体操教室も開かれています。いっぺんには難しいかもしれませんが、徐々に活動範囲を広げていくという展開もあるかと思います。

 

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今回帰省した際も下腹が痛いと言いまして、そういえば最近お通じがない、もしかしたら便秘かも、と以前処方された便秘薬を昨晩飲みました。1週間前にもそんな話をしていたけどどのくらいお通じがないのか聞くと、いや、2〜3日だと。

聞いた話では、認知症患者が水を飲み忘れ脱水症状、意識しないうちに便秘、というのもあるようなので大丈夫かな、と。結局、今朝お通じがあり、下腹も痛くない、と脳活教室のテキストにあるクロスワードパズルなど一生懸命やっておりました。あいにく天気は崩れてしまいましたが。

この頃は、奥歯が揺らぎ、固形物の咀嚼も出来ません。以前、やわらか弁当という冷凍弁当を試しましたが、やわらかすぎていやだ、という反応でした。
それが、今回、もう一度試してみたらと聞いたところ、そうだね、と言うので、放置されていた冷凍庫を先日空っぽにしまして、まもなくそこにやわらか弁当が入る予定です。うまくいくといいのですが。

 

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閉じこもりで人との接触がない、奥歯での咀嚼ができない、便秘、脱水、すべて症状を悪化させる要因にもなります。
やはり、もう少しこまめな見守りを私どもの方で試みるようにした方がよいのかもしれません。
口腔ケア、体操、についても、通所、という形だけでなく、直接実家の方へお伺いして、その場でサービスを行う、ということも可能です。
なかなか、家族の方がお勧めしてもうん、と言わないケースもよくありますので、第三者からお勧めしたら、とか、本人が本当に不自由を感じているタイミングでそのような方向に持って行くとか、できるとよいのですが。

 

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今回、親族含め、といっても何人もいるわけではありませんが、今後のことも話をしまして。正直申しまして、母は非常に外面(そとづら)がよく、一見良く見えるのですが、内面(うちづら)はその真逆ということがあります、家族は私と妹一人なのですが、妹はこれまで非常に傷つくような事を母から言われたこともあり、母とは一定の距離を置くようにしている状況です。そんな中、親戚の方からこのようなアドバイスをもらっておりまして・・・

  

www.masakahontoni.com

 

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息子さんとしてはどうしたいのですか?

 

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今回帰省し、母の症状が進んでいるようにも見え、またせっかくの通所サービスも結果としてあまり利用できていない。これでは、さらに症状が意外に早く進んでしまうのではないか、そして徘徊となったら、家族のことまで忘れてしまったら、よもや火の不始末でもあったら、という不安がより大きくなりました。

かといって、一方で認知症の診断さえ受けていない、薬を処方されたからといって良い話ばかりでないことも聞いていますが、それにしても、何も手を打たずして病状の進行を見ているだけ、というのも如何なものか。
そうは言っても、思いの外急速に症状が悪化し不測の事態となると、指摘されているように、土壇場であわてて右往左往では遅い、家族はおろかご近所にも、というのもその通りだと思っています。
母が認知症云々になる以前は、そういうのも私の第二の人生としてあるのかな、などと漠然と考えておりました。
しかし、例の救急搬送で気が動転した件も、今では、大した事ないのに勝手に救急車呼ばれた、大騒ぎされて迷惑だ、とまで言う状態で、心と心での会話が成立しないのであれば、私も気性が激しい方なので、難しいのかな、と考えています。
実際問題として、何があったときにどうする、の何が、については未だ具体化していませんが。

 

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認知症の方との話のやりとりはなかなかうまくはいかないと思います。認知症診断自体については、実際に受診され診断を受ける方、また、受診・診断を受けない方、両方いらっしゃいます。身内の話は聞かないが、第三者の進言がきっかけになるということもあります。このアドバイス頂いた方の専門にもよりますが、その方の紹介される病院なら受診するかもしれない、ということはないのでしょうか? どちらにお住まいの方ですか?

 

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母の病状はメールにて時々に知らせていますが、実際にお会いしたのは何十年も前で、診療科目等あまり詳しいことは知りません。ただ、母は今でも自分の子どものような意識でいるようなので、果たしてその人の言うことなら聞くか、というのはわかりかねます。

 

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わかりました。こちらも担当者交え今後どのように見守っていくか話し合ってみます。

 

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目先、脳活教室だけでなく色々なメニューで引きこもり状態が改善できると良いのですが。よろしくお願いします。

 

 

結論には至らなかったが、「そういう考えがある」ということは伝わったかと思う。

後日、担当の方からのメールの中に、
「家族にしかできない支援ももありますので」
と記されてあったのは、「そういう考え」を聞いての反応なのかもしれない。

平行して私の方からも、お礼かたがた、大凡の面談内容をメールにして包括さん宛送信しておいた。

 

 
今回の面談で私なりに感じたこと2点(実際のところの真偽不明ですが)

  • 認知症ケアパスへの反応は今回も得られなかった。ケアパスサービスを受けるには該当しない、のか、もしくはケアパスサービス利用というケース自体が何らかの理由によりあまり無いのか、そもそも私の捉え方に誤りがあるのか、何か理由があるのだろう。
  • 少なくとも、当地域(実家のある自治体地域内)において認知症をめぐる物忘れ外来等専門医/医院受診はポピュラーでない、受診しても、処方されても、あまり意味/効果が見えにくいというのが、現場を見続けてきた包括支援センターの認識なのかもしれない。