その日のうちに家に戻った私は、施設長宛に報告を入れた。
日曜日、母を見舞いに伺いました。
他入所者とのコミュニケーションもなく、一人部屋にこもるような状態が続いているように見えます。
介護士さんによれば、私が伺うよりも前から、家に帰る、息子に連絡を取ってほしいと漏らしていたようです。
私が会った際には、荷物をまとめ(といっても目に付いた?洗面道具、ノート、タオルなどをデイサービス用のバッグに詰め込んだもの)、履物を入れた袋を歩行補助器にくくりつけ、これから帰るんだ、といった風体でした。
母には今自分がいるところが宿泊施設で、払うものを払ったらもう帰るだけだ、と思っている様です。
話し相手もおらず一人悶々と個室にとじこもることで、気分的にはうつ状態にあり、環境が変わったことも手伝っての一種のせん妄状態がまだ続いているのかもしれません。
まもなく隣の部屋に女性の方が入所されると伺っておりますが、その方と話が弾む、という展開になれば状況も変化するのかな、という淡い期待もあるのですが、こればかりはその時になってみないとわかりません。
入所当日には、入所者方々がデイサービスにお出かけの中、母と私二人だけで数時間を過ごすこととなってしまい、結果、母の暴言まで飛び出し、険悪な雰囲気になりかけたところを、施設長に入って頂き助かりました。
親子だけに感情が入ってしまいがちな部分は私の反省するところでありますが、それが親子でなくとも、現在のような状況が続きますと、誰かまうことなく母が攻撃的になるといった風に事が悪化してしまう可能性も捨てきれないのではと恐れています。
口に出さずとも以前から母は、家に帰りたい、と内心思っていたに違いありません。
ただ、それを実際口にするようになった時期と、K病院での”話し相手”の退院時期がぴったり重なっているわけでもなく、既にその1週間ほど前から疲れたような表情が目につくようになっていました。
現状態に至るには複合的な要因があるのかもしれませんし、認知症そのものになんらかの進行(悪化)がある可能性もあります。
今回は入所時の教訓から、長居を避け1時間ほどの滞在としました。
骨折した足の状態の説明もこれまでは、レントゲン写真を見せ、この状態だから治ったわけではない、まだリハビリが必要と伝えてきましたが、本人の意識の中では、レントゲン写真でどうこう言われても、外観上なんともないし、もう歩ける、問題ない、帰る、という思いにつながってしまうようなので、今回は説明を変えました。
以前から、両足眺め「右と左で足の太さが違う」と自ら繰り返していたので、それが元に戻るようリハビリが必要と説明したところ、納得はしている様には見えました。
(そういった説明を母が記憶し続けることはできませんし、家へ帰る、と繰り返すのをやめたわけでもありませんが・・・)
保湿クリームがないというので「では今度来る時に」と場が和んだところで、そろそろ帰るよと母に告げました。私と一緒に帰るつもりで動き出したところを介護士の方に、では傷の様子を見ましょうと持ちかけられ、意識がそちらへ向いた隙に私は外へ出ることができました。
果たして環境変化からくる一時的なせん妄状態なのかは謎ですが、骨折で運び込まれたS病院では初日こそ場所がわからず 帰ると訴える状況になった様ですがその後は相応の服薬もし落ち着きを取り戻しておりました。
今回は「帰りたい」を繰り返す状況が少々長引いている様な気がします。サービス担当者会議でも指摘のあった「短期記憶の衰え」が以前にも増して著しく、理屈で何かを理解し自らの行動を補正することはもう難しいのかもしれません。
- 隣の部屋に新たな方が入所することで母が落ち着きを取り戻すのか?
- (一人部屋に閉じこもるのを回避するため)日曜日も、例えば午前中だけでもデイサービスを追加することで母が気を紛らわせる場を新たに組み入れるべきか?
- 認知症そのものの症状が進行しているのであれば、現在服用の薬剤の見直しを医師に相談するべきなのか?
含めまして、時々にご相談させていただくことになるやもしれませんが、よろしくお願いいたします。
お疲れ様でございました。
本日は、デイのお迎えにソワソワと「あらもうそんな時間」とおっしゃりながら、うれしそうにお出かけになりました。
認知症の方が、住まいを変えられた場合 ご家族の顔をみるたび 家に帰ると訴えられます。ご自分は、何でも以前のように家事ができると思っていらっしゃるので余計にご家族との話がかみ合わなくなりがちです。
しかし、お一人での生活に不安があるのですから、心を鬼にして、頑張ってもらうしかありません。
自宅ではないので ず~と家に帰りたいとおっしゃると思います。
それは、ある意味自宅と違う所に居る事が分かっているという事でもありますので 「そのうち家に帰ろうか」と気休めになってしまいますが言ってもらえれば良いのではないでしょうか。
今週は、一週間デイサービスに通われて良いリズムができてくるのではと期待しています。
まもなく隣部屋にT様が入居され、ご一緒に通われるようになればまた環境が変わりますので、楽しみです。