それ 認知症かも

認知力の衰えを頑なに否定する年老いた母。それを反面教師に自らのこれからを考える息子。

アルツハイマー病、今できること

f:id:masakahontoni:20180917183222p:plainはい、最善の完全防止策はないと思いますが、気をつけたいと思います。
毎年の検査では骨密度は平均値ですが良いわけでもないですし、太りやすいのでその防止も必須事項ですし・・・
親が認知症だと子も確率は高くなると言われているので、諸々含めて自分も遺伝子検査も考えています(どこまでわかるものなのでしょうね…)

f:id:masakahontoni:20190528164706j:plain 

f:id:masakahontoni:20180823154054p:plain認知症が、ということだけにとらわれる事無く、遺伝子という側面から眺めて見た場合に、自らにはどのようなリスクがあるのかを知っておきたい、というのなら、「人によっては」意味があるのだろうと思います。

f:id:masakahontoni:20200131173020j:plainその結果に右往左往したり、あまり影響されやすい人にはお勧めしませんし、それ以前に、各項目に対するリスク値がどう出ようと必ずそうなる、そうならない、というものでもありません。

この遺伝子の組み合わせ(パターン)だとどうで、このタイプだとこうだ、というリスク値があり、実際自らの遺伝子はどういう組み合わせに属しているのか・・・それがわかる、「というだけ」です。

「あぁ、よかった、それなら認知症にはならないんだ!」或いは「えぇ!もうだめだ、私は認知症になるんだ!」ということにはなりません。

f:id:masakahontoni:20180823154054p:plainそれでも興味がある、というのであれば・・・ですが、

そもそもそういうものに抵抗感が無かった私が、遺伝子の簡易検査に興味を持ったのは、米国の女優アンジェリーナ・ジョリーが自らの遺伝子変異を知り、乳癌発症「リスクの高さ」から手術に臨んだことを明かし大きな話題となっていた頃でした。

父がALSで死亡していることもあり、それ以外にも多くの疾病項目にわたって「某かの」データが得られるということに心引かれ、気軽に簡易遺伝子検査を受けるに至ったわけです。

f:id:masakahontoni:20180823154054p:plainアルツハイマー病は治せる、予防できる」という書籍がありますが、この中に遺伝的要因、そして簡易遺伝子検査について述べている部分があります。

第4章「アルツハイマー病の遺伝子」自体は、興味の無い方には退屈な内容かもしれませんが、この章の最後で筆者はこう記しています。

遺伝子検査サービスで何がわかるか

アルツハイマー病は加齢にともなって誰もが発症する可能性があります。

アポE4は危険因子ではありますが、その有無で将来の発症を判定することはできません。アポE4ではなくても「なる人」もいればアポE4で「ならない人」もいます。

一部の家族性アルツハイマー病を除き、ほとんどは多因子疾患で単因子遺伝疾患に比べ発症は非常に複雑です。加齢がベースにあって、複数の遺伝子変異や危険因子となる遺伝子が関わり、生活習慣などの環境因子の影響を受けて、発症の個人差が生み出されると考えられます。

環境要因として、脳血管性疾患、糖尿病、頭部外傷、喫煙、運動不足等。発症を抑制する環境要因として、認知予備力 を高めるよう頭を使うことや運動週間、魚・野菜主体の食事、正常な睡眠等。

 

f:id:masakahontoni:20180823154054p:plainまず生活習慣の見直しこそが、誰もが真っ先に考えるべき事だと私は思っていますが、貴女に最も注目しておいて欲しいのは、第7章「アルツハイマー病克服に向け、今できること、必要なこと」です。

生活の中でアルツハイマー病のリスクを下げる方法

f:id:masakahontoni:20200131170356j:plain適度な運動:運動が予防につながることは、疫学的にも実験科学的にもある程度証明されています。ポイントは「適度な運動」であること。無理はしない、怪我は禁物。

f:id:masakahontoni:20200131170706j:plain睡眠障害を治す:睡眠障害とは睡眠の質や量に問題が生じている状態。睡眠はアルツハイマー病の原因となるアミロイドβの蓄積を抑制する。

f:id:masakahontoni:20200131171108j:plain頭部外傷を予防する:プロボクシング選手が認知症になりやすいことは昔から知られており、最近ではアメフト、サッカーのプロ選手もリスクが高いという報告がある。転倒や事故、スポーツなどでの頭部外傷に注意。

適度なアルコールの摂取:大量摂取は認知症のリスクを高める。適度な摂取(日本酒にして1合程度)はリスクを下げるという報告がある。無理して飲む必要は無い。休肝日も必要。

f:id:masakahontoni:20200131171833j:plain動脈硬化を予防する:もともと脳血管性認知症の原因だが、予防は同時にアルツハイマー病のリスクを下げる。予防・改善には、血中の中性脂肪・コレステロールを下げる食生活とコレステロールの産生を抑制するスタチン治療が有効。食生活では過食をしない、トランス脂肪酸を含む菓子類を摂り過ぎない、DHA・EPA等n-3系多価不飽和脂肪酸を多く含む魚類を積極的に摂る、食物繊維多く含む野菜・海藻・未精製穀類(玄米・胚芽玄米、雑穀、全粒粉製品)の摂取を増やす、食塩を控える、禁煙。高血圧、糖尿病は動脈硬化を進めるので予防・治療が必要。

f:id:masakahontoni:20200131172111j:plain糖尿病を予防する:糖尿病がアルツハイマー病の発症率を約2倍上昇させる。過食をせず、栄養バランスのとれた食事を規則正しく摂る。

f:id:masakahontoni:20200131172417j:plain中年期メタボリックシンドロームを予防する:中年期におけるメタボがリスクを上昇させる。動脈硬化予防、糖尿病予防と共通。適度な運動はメタボ予防に効果的。高齢期になってからの肥満はアルツハイマー病リスクとはあまり関係ない。

性ホルモンの低下を抑える:女性は男性より発症率が2倍ほど高い。性ホルモン(男性ホルモンと女性ホルモン)は加齢と共に低下するが女性は閉経後急激に低下。性ホルモンはアミロイドβ分解酵素の発現を上昇させる。更年期障害の治療に性ホルモン補充療法を行った女性はアルツハイマー病発症リスクが低いという報告がある。但し、乳癌・子宮癌のリスクを上げるという報告もある。運動によって筋肉量が増えると男性ホルモンが上昇するという報告がある。

f:id:masakahontoni:20190528164706j:plain