N病院への電話を終え、今度は妹宛に連絡を入れた。
同じような気分にさせるのも忍びないが・・・
連絡しないでおく、という選択肢はないので・・・
昨晩遅く自室で転倒・骨折、区域内のN病院に救急搬送された、と施設長より連絡あった。施設長が付き添い、医師に大腿骨骨折と告げられた模様。
先程病院に電話し、入院手続き、医師との面談の為、明日N病院に行く予定。
看護師さんによれば;
・手術に耐えられるかどうかの検査(血液検査、レントゲン検査)を行った上での判断となる
・明日面談時までに検査結果が出ているかはわからない
・入院手続きのため保険証、印鑑を持参されたし
・パジャマ、下着等は施設長が運び込んでいるので今持参してほしいものはない
・整形外科はx階、ナースステーション側のxxx号室が病室
なんでこうなるのか悶々としたところで精神衛生上良くないので、そういう事なら仕方がないと、気合を入れて頑張るしかない。
程なくして返事が来た。
またですか・・・
N病院ですか。救急指定関係なのでしょうね。
調べたところ口コミが良くないですが仕方ないですね、人の噂でなく実際どうかで判断することになるのでしょうし。
本当に年末年始・師走に向かって繰り返しますね・・・
言葉少ないその返信から、彼女の茫然とした状態がうかがわれる。
施設長宛に明日N病院に行くことを知らせると、
程なくして、当時の状況を説明するメールが届いた・・・
深夜xx時頃、真坂様のお部屋から物音が聞こえ職員が駆けつけると、ドア前あたりに転倒されていたそうです。
ポータブルトイレを使った後、ホールへ出ようとしたのか、ドアの鍵を閉めようとしたのかと思われます。
発見時は、痛みを強く訴えられ足の曲げ伸ばしが出来ない状態だったようです。
ご本人は、事務所へ行こうとしたとその時はおっしゃっていたそうです。
夜半過ぎ、骨折が疑われるので緊急搬送が必要との連絡が入り私が施設へ駆けつけ、その後救急隊に受け入れ可能な病院をあたっていただき、認知症があってもOKという事でN病院搬送。
レントゲン検査で骨折と診断され入院となりました。
夜間でしたが、入院自体はスムーズに完了し早朝には施設へ戻り、衣類等を準備、折り返し病院へお届けしました。
退職されるという事務職の方と先日立ち話をする機会があった・・・
還暦過ぎても元気に日々仕事をこなされてきた方で、周囲から惜しまれつつの「卒業」。
とある東北の地に年老いたご両親がいるが共に認知症発症、実家暮らしが難しくなり、今年施設に入所した。
色々とお世話になりました、お疲れ様です。
こちらこそ、有り難うございました。お母様はその後どうですか?
う~ん・・・
疲れちゃいました?
気合いを入れて進むしかないですね・・・
それよりも、xxさんは絶対に骨折しないで下さいね。
そうそう、私も最近足が前よりも上がってないな、って思うことが増えて・・・。
気をつけなけりゃ、って思うのよね。
誰もが、心の中では、私は大丈夫、っていう思いがある。
そうよねぇ。
それはそれで大切。私はもうだめっ、では困っちゃいますからね。
でも、骨折する可能性は段々高くなる。
誰だって、加齢と共に衰えはある、それは恥ずかしいことじゃない。
でも加えて骨粗鬆症、もしくは骨密度が、っていうのもよく聞く話。
そこをわきまえて、重々気をつける、「私は大丈夫・・・でも、しっかり”具体的に”気をつける」事が大切だと。
うちの母も二言目には「私は大丈夫」が口癖でした。
でも、「大丈夫、だから、今まで通り」では駄目なんだと。
骨折さえしなければ、人生結構楽しく過ごせますよ。やれることも沢山ありますよ。
世の中やれ老後が、とか、いくら必要だとかありますけど、まずは骨折しないこと。そこなんだと・・・。
そうねぇ、気をつけなけりゃ・・・
日本整形外科学会のリーフレットにこのようなもの↓がある。骨折の連鎖(骨折ドミノとも呼ばれているらしい)についてのものだ(出処;pdfファイル)
特に以下の点についてはもっと強調され広く注意喚起がなされるべきとさえ思う。
- 両親のいずれかに大腿骨近位部骨折の既往がある場合は、大腿骨近位部骨折リスクが2,3倍高い
- 親子では骨密度値が近似している
- 腰椎骨密度値では母から12~18歳の娘への遺伝相関がある
- カルシウム摂取、身体活動においても母子間で強い相関がある
- 親子間にも骨折連鎖は存在
「高齢者の」骨折も、そして「高齢者の」アルツハイマー病さえも、生活習慣との因果関係は無視できないと私は勝手に理解しています。
何を食べているか(摂取しているか)、どう生活しているか(活動しているか)は、「高齢者」になる前から心がけておくべきなのだ。
いざ”その時になって”からでは、とれる選択肢が著しく狭まってしまう・・・。
転んですってんころりん! 転んで背骨を骨折したお年寄り。治ったと思ったら再び転んで、今度は手首を骨折した! という具合に、骨折を繰り返す人が身近にいませんか?
1 骨折を繰り返す人の特徴
2、骨折の連鎖は、予防と治療不足にもある
3、骨折の連鎖の恐怖から脱出しよう出処: 高齢者が陥りやすい恐ろしい「骨折の連鎖」とは? | 公益財団法人 運動器の健康・日本協会
骨粗鬆症で骨折したことがある方へ注意していただきたいことを説明しています。1度骨折するとドミノ倒しのように次々と骨折する危険性が高まります。骨粗鬆症と関連の深い骨折・転倒・関節疾患は、「介護が必要となった原因」のひとつです。